その佇まいからして、余計な事はしない、引き算を美学としている事は察しが付く。
黒ホッピーをやりながらホワイトボードのメニューから注文する順番を組み立てる。山ちゃんは余計に仕入れない。開店30分で焼物系はどんどんホワイトボードから消されていく引き算の美学。
カンパチ刺し。綺麗なピンク色は天然の証。ねっとりコリコリ。強烈に美味い。
シラウオ刺し。苦味を楽しむ。強烈に美味い。
茎ブロッコリー。苦味を引き甘味を出す引き算の仕事。強烈に美味い。
そして炭火焼。あらゆる素材を一段も二段も美味くしてくれる日本が誇る調理技法。見ているだけで良いアテになる。
鯖干物。余計な水分を引き旨味を出す引き算の仕事。猛烈に美味い。
厚揚げ。ただの厚揚げも炭火焼にすると極上に昇華する。強烈に美味い。
鶏もも塩焼き。炭火ならではの外はパリッと中はジューシーな仕上がり。猛烈に美味い。
丸干し。生で喰うよりカルシウムとビタミンの含有量が増え、骨と内蔵も全て余す事なく頂く日本人の美学が詰まっている技法。
丸干しに合わせるのはぬる燗しかない。このまま死んでも良い。超猛烈に美味い。
〆て2人で、6千円。ブレない引き算の美学に感動。超大満足。