台風に揺さぶられたシルバーウィークの終わりに 疲れ果てた心をそっと休めたくて たどり着いた船橋市場の福田家食堂 年輪を重ねた親父さんの手が紡ぎ出す 温もりに満ちた一皿ひと皿 口に含むたび解けてゆく穏やかな味わい あのあたたかな人柄が そのまま料理…
日ノ出町へ向かう電車に揺られる一時間あまり、私の頭のなかは今夜の胃袋の設計図でぎっしりだった。どの順番で何を胃袋へ叩き込むか。思索の迷宮へズブズブと沈みこんでいく。 開店の時刻をわずかに回って到着したが、幸運にも行列の洗礼を受けることなく、…
近所の小さなお店で なにを食べても美味しいとしあわせ 大きな栗と 卵を抱えた大きな鮎 静かにひろがる秋の夜の匂い ハイボールから お通しは栗の渋皮煮 やまくらげのきんぴら みょうがの甘酢漬け 賀茂金秀→鳳凰美田→会津娘→浦霞のリレー ずわいがにのかにみ…
その酒場には、僕たちの知る現実とは少し違う、独特の時空が組み込まれていた。 分厚い無垢の木のテーブルで、炭酸の泡がかすかに弾けるハイボールを飲んでいると、自分が今どこにいて、いつのことなのかという時間と空間の座標軸がぐらつきをはじめる。まる…
いつかはその日がやってくると、僕は最初から分かっていた。 世界のあらゆる終わりがそうであるように、それもまた避けることのできない必然のひとつだった。しかし、具体的な日付が「9月25日」という数字に定まった瞬間、僕の胸の奥には、名前の付けようの…
一年八ヶ月という歳月は、世界の片隅で何かが静かに形を変えるには十分すぎる時間だ。だが鳥益の戸を開けた瞬間、僕は時間という概念がささやかな錯覚に過ぎないことを知る。 まずは黒ホッピーから始めることにした。ナカをお代わりし、それから気怠い白鶴へ…
世の中のあらゆるものが坂道を転がり落ちる石のようにあっけなく値上がりしていく時代にあって、萬来の姿勢にはどこか静かな凄みがある。 5年前と比べても、ニラレバー炒めとレバーだけ炒め、麻婆茄子の価格は1円たりとも上がっていない。盛りさえ何ひとつ…
一週間の終わりを飾る夜 秋の恵みを散りばめた美しい和食に 満たされてゆく至福の時間 日本の美味しいものがすべて集うこの場所で 香ばしさを纏うやきとりは 専門店の味を遥かに凌駕する 最後の〆にいただくのは 海老と秋野菜が躍る香ばしいかき揚げ丼 そっ…
今日のその店、女将さんいなくてハイボール薄くて悲しー。 でも今日仕入れたてってゆー厚切りの鯨刺しが、独特の旨味超猛烈でマヂで飛んだ。 北寄貝も猛烈、かんぱちと赤貝は強烈、生のあん肝は文句なく。 会計まさかの1万いってビビったけど、一片の後悔無…