明日から仕事だと思うと憂鬱になる日曜の夜、現実逃避で予約サイトのOMAKASEを覗くと、次の金曜に照寿司の空席あり。次にANAのサイトからマイルの特典航空券の空き状況を調べ、北九州は全滅だが福岡なら残席ありと確認。直ぐに小倉在住の友人に誘いのLINEを送り即断即決。最初にOMAKASEを覗いてから同行者を確保し照寿司とANAの予約が完了するまで15分。速い。
小倉ならまだ分かるが、戸畑なんて田舎の、しかも駅から歩けない場末の寿司屋が大ブレイク。日本だけでは無く、海外からも客が押し寄せる。
観光大使の職責を全う。
照寿司の何が人を惹きつけるのか?
ビールもハイボールも経由せず、お任せのジャパン。熊本の花の香から。
スターターは、赤ナマコ。この選択の意図は分からない。
このキメ顔は、インスタを騒つかせているけど、それだけで客が来るのか?
遠いし、高いし。
この牡蠣も感動無し。先行きがちょっと不安になる。
体たらく史上最大サイズの鮑を
日本刀サイズの無駄にデカイ包丁で斬る。
インスタ的にはインパクトがある。しかし、まだ猛烈が出ていないぞ。
次は宮城の酒。九州から東北へ。
喉黒。コレはオレの好物。
海苔で喉黒を巻いているので、ノリグロ。
賛否両論の強烈な赤シャリと旨味溢れる喉黒がケンカせず迎合もせず口の中でそれぞれの味を主張。猛烈に美味い。
渡り蟹、ウニ、キャビア。コレは一緒にしない方が良い感じ。
今度は山口の酒。九州に近づいて来た。
ヨコワをサラダと神奈川県産黒トリュフで。ヨコワの甘さが俊逸。猛烈に美味い。
ハーモゥニー(ハモとウニだから)。この組み合わせは名作。超強烈に美味い。
目を疑う猛烈にデカイ虎ふぐの白子。
シャリ、虎ふぐ白子、黄卵、黒トリュフ。
混ぜ混ぜしてから喰らう。超強烈に美味い。
今度は福岡の酒。田中六五の原酒バージョン。コレは猛烈。
真鯛だったかな?と鳥貝。この鳥貝は体たらく史上最大サイズ。肉厚で噛むほどに甘味が溢れる。猛烈に美味い。
虎ふぐ白子焼きと喉黒焼き。自分で塩を振りかけて味を調整。そんなんで良いのか?
ガツンが欲しくて次の酒はオレが選ぶ。新政 No.6 X type。さすが目利きのオレ、超猛烈に美味い。今日の一番!
X typeのウンチクは、新政のホームページに熱量たっぷりに書かれていたので紹介しよう。「NO.6」最上級モデルのX-Typeは、「eXcellent」を意味するフラッグシップモデルである。磨きこまれた米を用いるため、より格調高い仕上がりであり、6号酵母の清楚にして力強い存在感をもっとも鮮やかに感じ取れるのがこのX-Typeであると蔵元は考えている。なお6号酵母が発見された昭和5年、すでに精米歩合40%の酒が登場しており、6号酵母はこうした吟醸もろみから採取された。6号酵母誕生当時の槽口の味わいを、85年の時を超えて想起させる作品であるように願いつつ醸される作品である。
弟子もこのスタイルかぁ。笑える。
海老ドック。インスタでは2枚合わせてロンドンバス(二階建てなので)と言っていたな。今日は一階建てでちょっと残念。
名作、鶯。鶯型の〆鯖。
この鯖は凄かった。猛烈に美味い。
次もオレが選んだ酒。鍋島 ピンクラベル。コレも猛烈。
また巨大なヤツが出て来た。
コレも体たらく史上最大サイズの赤貝。超強烈に美味い。
ウニをイカで巻いたヤツ。
イカの両面に繊細な隠し包丁を入れているので、口に入れた瞬間、溶ける。この感覚は初めて。超猛烈に美味い。
また巨大なヤツ登場。
肉厚巨大な鳥貝は、握っても猛烈に美味い。
今度は何だ?
カワハギ肝乗せ。挑戦的な寿司から普通の寿司に戻って来た感じ。でも文句無く美味い。
何だ?
カンヌキ(大きい細魚)。コレも一般的過ぎるけど文句無く美味い。
鯵。
文句無く美味い。
今度はおすすめの酒に戻る。福岡の綾花。悪くはないけど大人しい感じ。
真鯛?甘鯛?
文句無く美味い。
鰯。
文句無く美味い。
タイラギ。
文句無く美味い。
鰆。
藁で炙った香りがたまらない。強烈に美味い。
最後の酒はオレが選ぶ。三重の而今。猛烈に美味い。
甘鯛の出汁が効いた味噌汁。ずっと飲んでいたくなる。猛烈に美味い。
カステラの様な玉でお終い。
〆て2人で、8.1万円。今日は楽しみにしていた鰻バーガーが出てこなかった。猛烈に残念。
照寿司の真価は何だろう?帰り際に大将が言った。「ウチはオンリーワンですから。」ナンバーワンではなくオンリーワン。確かにそうだ。大将は賢いので、ナンバーワンにはなれない事も分かっている。ナンバーワンになれるのは1人だけ。努力してもまず無理だ。だけど、オンリーワンにはなれるかもしれない。客は、そんな希望を持って戸畑までやって来ると悟った。