船橋から市川に広がる干潟を三番瀬という。その名の通り、江戸前の魚、つまり東京湾で獲れた魚しか出さない強烈な拘りを持つ店だ。全国からその時の旬の魚を取り寄せる店とは対極的。目の前の浜で揚がった魚しか使わない一点勝負の潔さ。店構えは暗くて目立たず、通り過ぎてしまった。一見の客を入れる気は無いのだろう。
日本酒のラインナップが良いところを突いている。飛露喜 特別純米から。お通しはおでん。飛露喜の後、鳳凰美田 純米吟醸しぼりたて→而今 特別純米無濾過生原酒→羽根屋 純米吟醸生原酒とリレー。
なよし刺し。なよしとは、ボラの稚魚のこと。ボラなのに臭みは皆無。強烈な弾力、旨味、見た目の美しさは、縞鯵より上。ここでしか喰えない一品。猛烈に美味い。
アラ煮。スズキの卵が贅沢。甘過ぎず、辛過ぎず、味付けも完璧。強烈に美味い。
太刀魚塩焼き。分厚い身。極上しか使わない三番瀬らしい。超強烈に美味い。
コノシロのたたき。コノシロとはコハダの親。三番瀬は、塩や酢で〆るなんて無粋な事はしない。丁寧に骨切りをして、コノシロ本来の味を提供。コノシロがピンク色の身をしているなんて知らなかった。
海苔巻きにして。
猛烈に美味い。
烏賊肝ホイル焼き。日本酒のアテに最高。超強烈に美味い。
〆て2人で、1.7万円。高くてちょくちょく行けないけど、唯一無二の存在なので大満足。