体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

東京 浅草「駒形どぜう本店」 どぜうなべ

両国から歩いてきた。十数年来の憧れ、駒形どぜう。

強いオーラを放つ店構え。なんかワクワクしてきた。

1801年創業。11代将軍、家斉公の時代から続く暖簾をくぐると、入れ込み式の広い座敷。

一番奥に案内され、硬い床に腰を下ろす。

どぜうなべ、ささがきごぼう、ふり袖たれ口の新酒を。どぜうは丸で頼む。

大量の葱、七味、山椒がセットされる。

どぜうに葱と山椒を纏わせて喰らう。丸のどぜうのほろ苦さを甘ったるいふり袖で迎える恍惚。超強烈に美味い。ふり袖は5代目が巡り合い、生原酒のたれ口はココでしか呑めないと言う。

ごぼうも入れてみる。2人で2皿平らげた。

鯨ベーコンも強烈だったけど、ココでは鍋料理に徹するべきと悟った。

〆て2人で、1万円。江戸風物博物館的な感じで何回も来る処ではない。他方、あらゆる贅沢な食を経験した美食家が最後に落ち着く処。そんな二面性を感じた。