体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

山形 鶴岡「幸子のお茶漬け」 梅茶漬け

ホテルから「いな舟」までのルートをGoogleで予習していた際、「幸子のお茶漬け」って言う変わった名前の店を見つける。幸子ってどんな女性なのか、お茶漬けは猛烈なのか、ずっと気になって仕事どころでは無かった。いな舟で庄内名物の弁慶飯を断腸の思いでスキップしたのは、幸子のお茶漬けを喰うからだ。

恐る恐る戸を開けると、幸子さんは満面の笑みで迎えてくれた。

着物を纏った80代の幸子さん。初対面と思えない抜群のコミニケーション能力。

スッと出してくれたこごみとわらび。

春の庄内は山菜尽くし。

タラの芽の天ぷらも勧められるがままにいただき、

幸子さんは後からやって来た客との会話に夢中で、忘れられていためざしも喰えたので、そろそろ幸子のお茶漬けだ。

鮭、昆布、梅から梅を。幸子さんは煎茶と出汁を温めている間に鮫皮で本山葵をおろし、梅干しから種を取り出す。もう何万回も繰り返してきたのでろう、所作に全く無駄が無い。

〆て2人で、4.5千円。お茶漬けの味は猛烈には届かなかったけど、チャーミングな幸子さんに出会えて大満足。