体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

東千葉 「寿司栄」天国に一番近いカウンター

前回の訪問で自分史上最高の寿司屋に出逢ったと確信。一般的に寿司屋泣かせと言われる梅雨明け前のこの時期、寿司栄ならどんなネタを披露するか?そんな好奇心から2度目の訪問。
6時半、店に入る。名前を告げカウンターに座る。今回も1.2万円/1人のコース。
初めに出てきたのは、海ぶどう能登の黒もずく。黒もずくはこの時期にしか出回らないらしい。初めて食べる。生命力を感じる食感が凄い。さすがだ。

本ミル貝(右)と白ミル貝の根元(左)。貝の旨味を知る本ミルと食感を楽しむ白ミルの根元。凄え組み合わせだ。

能登の縞海老。卵は食感を加え濃厚ミソは身の甘さを引き立てる。思わず唸る。

ハイボールを呑み干し、大将お任せの日本酒へ。最初は豊盃。スッキリ呑み易い。

氷に漬けた鮑。美味い。でも、氷に漬けるとどの様な効果があるか聞いておきたかった。

煮鮑、産地違いの2種。食べ比べると味の違いが分かる。両方美味いけど。

マゴカレイ。ポン酢で食べる。美味い。

コチ。ポン酢の美味さに気付く。ポン酢にも拘っているのだろう。

能登の雌の毛蟹。雌というのがポイント。雌は資源保護のため希少価値。3年に一度しか脱皮しないことから雄と比べ小柄な分、旨味が凝縮されている。内子が味わえるのも雌ならでは。文句無く美味い。

熟成させたシマアジ。コリコリの食感はギリギリ残しつつ旨味を引き出す技に感動。

次は磯自慢。焼酎党の俺もここでは日本酒党になってしまう。

金目鯛。塩昆布を巻いてあるので何も付けずに食す。山葵もいいし、香ばしい皮もいい仕事している。最高に美味い。

石垣貝の炙り。炙ることで旨みと甘みを引き出す。酒のいいつまみだな。

北寄貝の炙り。これも最高。

夏の風物詩、岩牡蠣。濃厚なワタが堪らない。

のどぐろの腹身と背中の炙り。ホント、美味いな〜。

青森の雲丹。さっき迄生きていたので美味いに決まっている。

天狗舞。夏は超辛口の冷酒がいい。瓶のデザインも夏バージョン。

蟹味噌。超濃厚で冷酒がススム。

お口直しの玉子焼き。蜂蜜の優しい甘みが最高。

新政 クリムゾンラベル。発砲していて乳酸の酸味がいい仕事している。美味い。

濃厚モノ復活。寿司栄定番?の河豚の白子 キャビア乗せ。良くかき混ぜて食す。美味い。

鬼海老。殻ごと食べる。これも美味い。

冷酒がススム ススム。〆張鶴 純。

握りスタート。熟成シマアジ。握っても美味い。

キンキ。香ばしい。

アオリ烏賊。凄え甘い。

加賀鳶。酒が止まらない。

唐津の雲丹。甘い。

蒸鮑。産地違い2種。塩が鮑の旨みと甘みを引き出す。

ガス海老。雲丹ソースが最高。このまま死んでもいい。

雌の毛蟹は、握っても旨い。

九州の鯖。〆加減が最高。

トロのミルフィーユ。薄く切ったトロを5枚重ねる。口の中で旨味が爆発する。

白海老の上にナマコの卵巣。野心作。海老の甘みと卵巣の塩味が調和。不思議な味わい。

凄い格好の握りが出てきた!いぶりがっこ入り中落ちを土台に雲丹と白海老が鎮座。テッペンに黄金色のヤマメのイクラと芽葱。こんな組み合わせを思いつくのは天才の証。正に寿司栄スペシャル。

鰯。これも凄く美味いけど寿司栄スペシャルの後にはお口直し役だな。

毛蟹の味噌汁。こんな濃厚で深い味わいの味噌汁は初めてだ。この味噌汁の犬まんまは美味そうだなと妄想する。

最後に穴子の塩と煮詰め。寿司栄スペシャルと濃厚味噌汁にヤられた放心状態で食しても美味いと思えるのは、俺を褒めるべきか、寿司栄を褒めるべきか、それが問題だ。

デザートは、ヨーロッパから仕入れたホオズキ。香り高く甘い。こんな上品な甘さは初めてだ。どこまでも最高を求める姿勢に脱帽。

日本中から最高素材、希少素材を仕入れ、
同じ素材でも拘りの部位選び、産地選び、
素材の旨味を最大限引き出すひと手間ふた手間を加え、
その季節にしか味わえない味と定番の味、
4番バッター同士の組み合わせの妙、
感服しました。

気が付けば3時間。今日は良く呑んだ。
〆て2人で3.6万円。CP最高。

次回は、初秋の味を楽しみたい。