会津若松に着いて、今日唯一の観光先は、写楽を醸す宮泉酒造。試飲した後、ホテルで惰眠する体たらく。
開店5時。さあ、始めるか。
盃燗処は1年ぶり、同じメンバー4人で。
盃燗処のコロナ対策は完璧。テーブル席も対面では無く、カウンターの様に4人で横に並ぶ式。そして、札を掲げれば大声を出さなくても注文できるシステムが画期的。
日本酒の選定は、ちょむりえ君(店主)にお任せしながら、途中、どうしても呑みたかった十四代と新政をリクエスト。
今宵呑んだ日本酒は、11種類✖️2合=22合。1人当たり5合半。地元会津でしか流通しない飛露喜のセカンドブランド、泉川から始まり、薄濁りの天明、磐城壽の生酒とリレー。この出だしに、ちょむりえ君の地元愛を感じる。磐城壽は、猛烈に美味いし、一同初めて呑む酒なのでググると、泣いてしまうドラマが。磐城壽を醸す浪江町にあった蔵元は、東日本大震災の津波で酒蔵の全てを流され、原発事故で避難。県の試験場に預けていた酵母をもとに、山形県長井市で酒造りを再開。造り手の魂を感じる旨味。そして、十四代、而今と会津以外の有名処の酒を挟み、再び、永寶屋、風が吹く、飛露喜と会津の酒に戻る。特別頒布会の新政を挟み、播州山田錦で醸した写楽を経て、最後は京都の蒼空 純米大吟醸で真っ白に燃え尽きた。
日本酒だけで無く、アテも猛烈。 馬レバー刺し、烏賊のエンペラの塩辛、鰊の山椒漬けと、酒呑みに寄り添うアテがサッと出てきて、猛烈に美味い1人1本限定の馬ハラミ串で昇天。そして、内陸部の会津だというのに刺身が猛烈。厚切りベーコンの様なビジュアルの脂ノリノリの鰤の腹、宗田鰹、喉黒、北海道の鰯、雲丹と、魚介の脂を極上の日本酒で流し込む贅沢。境港の祥鳳丸が揚げた高級松葉蟹を焼いたヤツや鯨の生姜焼きも猛烈だけど、地味に猛烈だったのは、サメの照り焼きとメザシ!ホント、猛烈。酒好きの店主の仕事は間違い無い。最後は、酷使した胃と肝臓を労ってくれるなめこみぞれ汁で〆。コレも酒好きの店主ならではの仕事。
〆て4人で、4.3万円。会津まで来た甲斐があった。超大満足。
P.S. 東京か埼玉で、これだけの日本酒のラインナップを安価に提供してくれる酒好きの店主が営むお店をご存知の方、こっそり教えてください。切にお願い申し上げます。