体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

島根 益田 腰掛料理「田吾作」 活烏賊刺し

ここに来るのが15年来の夢だった。日本一の居酒屋評論家、太田和彦氏が日本一の居酒屋と言う「田吾作」。島根の西の果て、益田。そう簡単には来れねぇのがまた良い。

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年季の入った下駄箱に出迎えられる。

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店の中には、烏賊が回遊できる巨大な水槽と魚用の水槽。

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もう、活魚の仲卸レベル。

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個室に通されると、お通しセットと醤油がスタンバイされている。いつも通りハイボールから始めたけど、少し薄くてがっかり。

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本日のメニュー。期待していた高津川の鮎が無くて残念だったけど、この中からベストの選択をする事に集中。

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まず、田吾作の代名詞、活烏賊刺し。

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通常、寝かせていない烏賊は甘味が足りないものだが、真烏賊を使っているせいか、しっかり甘い。活けらしいコリコリと甘味の両方を楽しめる贅沢。そして、エンペラと足の美味さが今まで喰ってきたものと別次元。ちゃんと仕事を施せば、エンペラと足も刺身として一級品になる事を知る。超猛烈に美味い。

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島根の6酒蔵の酒をブレンドして造った鍾馗。別々の蔵で醸した日本酒のブレンドは、かなり無理がある事を教えてくれる。

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自家製豆腐。濃い大豆の味がする。猛烈に美味い。

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鰆のたたき。脂ノリノリで生姜醤油も山葵醤油も効かない。ポン酢と組み合わせるのがマイベスト。強烈に美味い。

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もう失敗したくなかったので、島根の酒はやめて山口の酒、東洋美人壱番纏。プーチン大統領が絶賛しただけの事はある。超強烈に美味い。

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アカミズ刺し。関東ではキジハタと呼ばれる通好みの白身魚白身なのに味が濃く、それでいて嫌味が無い。芽ネギを巻いて、もみじポン酢で喰らう。超猛烈に美味い。

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肉も攻める。島根和牛焼き。

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自分で好みの加減に炙る式。炭の香りを纏ったところで、山葵醤油で喰らうとサシの甘味が溢れ出す。猛烈に美味い。

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地元、益田で醸した生酒。なんか落ち着きのない味。

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海と陸の幸を堪能したので、日本一の清流、高津川の幸も攻めてみる。ツガニ(関東名、モクズガニ)。上海蟹と同系列らしい。

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注文の際、雄か雌かと聞かれ、雌の方がコクがあると言うので雌を選ぶ。内子とミソを混ぜて喰らう贅沢。猛烈に美味い。

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〆は、このラインナップ。

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オレは、鯵丼と味噌汁。味噌汁は、魚のアラで摂った出汁が主役、味噌は必要最小限、忍ばせたゆずも良い仕事をしている。〆にはこういうヤツが最高。猛烈に美味い。サービスの自家製豆腐は、大豆の味が濃いので、山葵醤油を混ぜて喰らう。猛烈に美味い。

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鯵丼。鯵の味が濃い。コリコリ食感もたまらない。猛烈に美味い。

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連れは、雑炊。優しい味。強烈に美味い。

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(日本酒発祥の地を謳う島根の酒は、実は、◯ずいのは残念だった)