開店中なのに暖簾が中に入っているのは、予約で一杯だから。
ここは、古き良き昭和の寿司屋。
今、東京の寿司屋は二極化している。
安い回転寿司か、客単価2万円以上の高級店か。
満津美は、この二極化の流れを無視し、昔ながらの形態を変えない。ブレない。
会計は回転寿司と高級店の中間。
でも満足度の高いネタを提供。
中落ちを高菜で巻く高菜巻きみたいな名物もあったり。
ジャージ姿の近所の常連がいたり。
客も店も無駄な緊張感ゼロなのも嬉しい。
でも、美味いものを喰わせようとする心意気を感じる仕事。
こういう寿司屋が近所にあったら、それだけで人生満足だよなぁ。
オレの生きる目的は、いかに美味いものを喰い続けるか。
それだけになってしまったからなぁ。
他に生きる目的が無いというのも、我ながら凄いよなぁ。
体たらくでは無く、美食家と呼んでもらいたい。
こういう、悪事は働かないけど、世のため人のためにならない生き方をした人間は、天国に行くのか地獄に行くのか?
まぁ、天国も地獄も無さそうだから、どうでも良さそう。
〆て2人で、1.8万円。今日も大満足。