体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

東京 芝公園 瓦そば専門店「瓦」

子供の頃、連れて行ってもらった瓦そばの味が忘れられず、東京で瓦そばを喰える処を探していた。瓦そばとは、熱した瓦の上に茶そばと具材を載せて、温かい麺つゆで喰う料理。西南戦争の際に熊本城を囲む薩摩軍の兵士たちが、野戦の合間に瓦を使って野草、肉などを焼いて食べたという逸話を参考に、川棚温泉で旅館を営む高瀬慎一が宿泊者向けの料理として開発、これが評判となり他の旅館でも提供され始め、さらには下関市を初め山口県内各地でもご当地グルメとして広まった。

そば専門店「瓦」は、人通りの少ない路地裏にあった。

驚いたのは、注文する前から巨大な瓦をガス火で熱し続けて待っていること。ガス代をケチらず、美味いものを早く出そうという心意気を感じる。

瓦そば(800円)。
まず、テッペンにあるもみじ、レモン、海苔を温かい麺つゆに入れる。そばの上に載っている牛肉は、甘辛く特徴的な味付けで、主役級の存在感を出しているがポイント。錦糸玉子の下には生卵があり、そばと絡めて麺つゆに入れる。麺つゆは醤油ベース、鰹出汁香る甘辛なのが2つ目のポイント。茶そばは瓦で焼かれ、おこげ状態になっているのが3つ目のポイント。これらの相乗効果で強烈に美味い。

子供の頃喰った味と一緒だ。大満足。