マリオットの朝食ビュッフェ。オムレツを作ってくれる職人のフライパンさばきは超素晴らしかったけど、2人で税・チップ含め83ドル(約9,130円)はどう考えても高いな。明日からは違う処にしよう。
DFSや土産物屋を回り、昼メシは、小倉智昭の店「ラーメンなかむら」。
オックステールラーメン(税込み21ドル)。
ハワイでわざわざラーメンを喰うつもりは無かったけど、ハワイ名物のオックステールスープに惹かれ入店。オックステールは生姜醤油につけて喰らう。文句無く美味い。ラーメンとスープの完成度はイマイチで無難に美味い。
味噌ラーメンセット(税込み17ドル)。
連れの注文。写真には無いが餃子3個付きのセット。味噌スープは日本のチェーン店以下、素人料理に毛が生えたレベル。餃子は味の素の冷凍餃子以下のレベル。改善して欲しい。
歩いてアラモナセンターへ。ウィンドウショッピングしてホノルルコーヒーを飲んだ後、ピンクバスでホテルに帰る。髭を剃り、シャワーを浴び、ウ◯コをして身体を清める。何故なら、今宵は「すし匠」の宴が待っているからだ。準備は3月から始めた。航空券やホテルをおさえる前にすし匠の予約をおさえ、すし匠の訪問日を中心にハワイ計画を立てた。
すし匠は、17時〜と20時〜のツーラウンド制。我々は20時〜を予約。30分前に着いたら当然のごとく前のお客さんが残っていて、リッツ・カールトンのプールサイドで待つ。
しばらくして、眼光鋭い中澤大将の真ん前の特等席に案内される。嬉しさと緊張。食事をしに来て、こんなに緊張したのは初めてだ。
ヤシの実の芯で造ったガリとお通し代わりのワシントン産至極オイスターがすっと出てきて、オーダーした生ビールも直ぐに出てくる。このスピード感に驚く。
すし匠流ポキ。ポキとは魚をぶつ切りにし、塩、醤油などを加えたハワイの伝統的料理。そのポキをすし匠は独自の解釈で進化させている。
すし匠名物の煮イカの印籠詰め。日本のイカは使わずロサンゼルス産のイカを使用。
四谷ですし匠を構え、日本で頂点を極めた中澤大将。何故ハワイに?
日本では、最高の魚介が何不自由無く手に入ったが、ハワイでは良い魚介という概念そのものが無く、サイズだけで選別されている状況。そんな状況下で日本から魚介を仕入れること無く、ハワイ産とアメリカ産の魚介を使って勝負するというハイリスクな挑戦。
その挑戦の理由をお聞きする前に、大将お任せの日本酒をお願いする。最初に出てきたのは、雁木の微発泡。ハワイにいることを忘れてしまう。強烈に美味い。
ハイリスクな挑戦の理由は、日本の魚を守るため。いま、日本の魚は世界中から買われていて、このままでは日本人が良質の魚を食べれなくなってしまう。海外でも魚の手当てのレベルを上げ、日本の魚を守る。
大将の仕事振りを目の前で見る。凄いオーラだ。全身全霊の仕事、一寸の隙もない。
次の酒は、黒滝の龍。またレアな日本酒が出てきた。ハワイだからとか一切の妥協が無い仕事に感服。
ショーンK似の中年と若作り妙齢の訳ありカップル。ノーメイクの兵藤ゆき似のお一人様酒豪。ラフな格好のプエルトルコ人と勝手に決めた外人カップル。
サンディエゴ産鰯の酢〆めの小袖巻き。鰯みたいに傷みの速いネタも当たり前の様に出てくるが、日本でやっていた時の何倍もの労力をかけているのだろう。
その昔、ハワイの王族しか喰えなかった幻の魚モイを発酵させた一品。
ハワイ産チェリートマトのピクルス。
赤マンボウの酒粕と味噌漬け焼き。上のツブツブはフィンガーライム。日本では味わえない組み合わせの妙。
サンタバーバラの雲丹とバンクバーのホワイトサーモンの松前漬けとか、凄い事になっている。
アイスエイジングトロ。鮪は熟成すると酸味が出て酢めしに合うとの事。
すし匠名物のあん肝スイカ。
ここからはお好みタイム。
シャリで造ったチーズの燻りがっこ巻き。酒のアテに最高。
ノースショアで日本人夫婦が造っている芋焼酎 波花。
あと喰っていないネタは焼きウニとビンチョウマグロがあったけど、良い出汁のお椀でフィニッシュ。
どんな環境でも一切の妥協をしない、言い訳をしない、完璧な仕事。すし匠に来るためだけにハワイに来る価値がある世界一の寿司。
〆て2人で878ドル(96,600円)。体たらく史上最高額の会計になったけど、人生最高の寿司に出会えたので超大満足。
- 作者: 一志治夫
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