カサブランカからエッサウィラへ向かう飛行機は、セスナと見間違うほどの小さな機材だった。
航空券には座席番号が書いてあったけど、皆んな無視して奥から座っていく。最後に乗り込んだ体たらくは、操縦席真後ろの補助席みたいな真ん中の席に座った。
客席と操縦席の間の仕切りは開けっ放しのまま滑走路に向かい、そのまま離陸してしまった。大丈夫か?
無事、エッサウィラ空港に到着したけど、預けた荷物が出てこない。係員に訊ねると、しばらく待てとのこと。意味が分からないまま待っていると、荷物だけ乗せた別の飛行機が着陸してきた。なんか効率悪くねーか?
日本からドバイ経由でカサブランカ、そしてようやくエッサウィラに到着。丸一日の移動で疲れた。
モロッコは極度に乾燥した地域が多いけど、港町エッサウィラの風は、適度な水分を纏っていて心地良い。
エッサウィラは人も穏やかで居心地が良く、ここで沈没する旅人が多いというのもうなずける。