体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

東京 浅草 酒や「ぬる燗」 1回でファンになる

ずっと気になっていた「ぬる燗」を初訪問。
言門通りの裏、暗く静かな通りを歩いていると灯りが見えて来た。

前日の電話で奇跡的に空いていた幸運に感謝。
靴を脱ぎ、掘りごたつ式になっているカウンターの端に座る。落ち着いて酒と肴に向き合える空間。

ハイボールとお通しのお椀。
徳利の形をした箸おき、お椀のお通し。この組み合わせ、呑兵衛の琴線に触れる。

日付け入りのお品書を見る。和が中心であるが、洋もある。呑兵衛が好みそうな品ばかりだ。裏面は酒のお品書。ここは日本酒の店だが、焼酎のラインナップも中々。言い忘れていたが、ハイボールが強烈に美味い。日本酒中心の店でもしっかりとハイボールを作る店は信用できる。

真鰯刺し青唐辛子醤油。
鰯の甘さを青唐辛子醤油で向かい打つ。憎い組み合わせだ。ハイボールを呑んでいる場合では無い。芋麹芋をロックで頼む。店主は1人で全てをこなしているが、1ミリの無駄もない動きで直ぐにグラスと一升瓶を出してくる。

砂肝刺し胡麻油塩。
新鮮、コリコリ。強烈に美味い。

夏の赤鹿毛をロックで。
今度は麦焼酎。夏酒ならぬ夏焼酎。名残りを味わう。焼酎もブランデーグラスの様に薄いグラスで呑むと更に美味しくなる事を新発見。

おかひじきおひたし。
初めて食べる。海のひじきと形が似ている事からその名が付いたらしいが、食感はシャキシャキでおひたしにして食べると美味い。ミネラルも豊富。

十九を冷酒で。
一人前になる手前なので十九と命名。呑めばそれは謙遜であることが分かる。酸味が美味い。

開運を冷酒で。
樽の香りがほのかにする。

ぶり酢なめろう
なめろうマニアの俺としては外せない品。普通に美味い。

ラムスペアリブ塩焼き。
こんな洋物もあるのが嬉しい。強烈に美味い。

揚げ茄子豚味噌のせ。
最近、茄子にハマっている俺としては外せない品。豚味噌がいい仕事している。文句無く美味い。

群馬泉を常温で。
せっかくだから常温の酒もイってみる。常温で呑み美味いと感じたのは久しぶりだ。

馬刺し。
イイ弾力している。冷凍もんとは訳が違う。強烈に美味い。肉の味が強めなので生姜より山葵が合う。

牛すじカレー(小)。
堪らない。美味すぎる。

味噌茶漬け。
凝っているので好き嫌いが別れるかも。

店主はどこまでも寡黙。初めて会う人は、きっと愛想なしと思うことだろう。しかし、美味い酒と肴を味わいながら、店主の無駄のない芸術的とも言える所作、真剣な表情を見て欲しい。帰る頃には心地良く感じる筈だ。

〆て2人で、1.2万円。本物に出逢った。大満足。