体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

むかし、新幹線の中で小泉首相(当時)の真後ろに座った件

都知事選の応援で久しぶりに小泉元首相が元気良く演説している姿を懐かしく見た。
時は遡り、郵政解散を断行した2005年8月、俺は出張先の盛岡から東京へ帰る新幹線のグリーン車に乗っていた。仕事の疲れで浅い眠りについていたが、周りが騒がしくなり目が覚めた。仙台駅から大勢乗り込んできたようだ。俺の隣にどう見ても堅気では無いスーツ姿の男が座った。競輪選手のようなぶっとい太もも、手には拳ダコ、耳にはイヤホン。警察か??通路を挟んで隣の席に座っている2人も同僚のようだ。仙台から乗り込み俺の前に座っているのは誰?うとうとしていたので仙台から乗り込んで来た人達の顔を見ていない。後ろ髪が見える。白髪のフサフサだが、てっぺんは少し薄くなっている。初老の紳士のようだ。新幹線がトンネルに入る。初老の紳士の横顔がガラスに映る。小泉首相!?しばらくして、前の方から公明党の故冬柴氏が満面の笑みで初老の紳士に近づき握手を求める。初老の紳士も一言二言話し応じる。ここで、初老の紳士は小泉首相であることを確信した。

席の配置はこんな感じ。↓

解散を反対した閣僚を罷免してまで郵政解散を断行した小泉首相。身内からも命を狙われかねない状況なのに、警備上、真後ろの席に一般人を乗せていいの?が率直な疑問だった。サラリーマン1人の座席を移動させるくらい、国家権力とまで行かなくても警察の要請で出来たのでは?

この日、恐らく仙台で行った演説の帰りであろう。この時、小泉首相は正に絶頂期で、その力強い演説に国民は熱狂した。しかし、新幹線の中での小泉首相は、すごく疲れていたようで全くオーラが無かった。なのに、座席のリクライニングは後ろの者に配慮して、1段階目しか倒していない。やがて、東京駅に到着。小泉首相は立ち上がり、こちらを見て会釈した。俺も会釈した。小泉首相の人間らしいところを見れた気がした。

<余談>
東北新幹線のはやては、1時間に1本程度の運行であり、グリーン車の座席数も少ないため、グリーン車に乗ると著名人に出会う確率が高い。
首相を退陣したばかりの麻生太郎氏にも東北新幹線の中でお会いしている。
そして、東北新幹線グリーン車に安価に乗る方法がある。金券ショップで購入したJR東日本株主優待券を利用すると4割引の運賃で乗れる。株主優待券購入費用を合わせても一般席並みの運賃で乗れるのだ。