体たらく日記

呑、喰、旅。世のため人のためにならない体たらくの日記。

体たらく4人による秋の小豆島・高松呑み喰い旅行 2日目

朝、7時過ぎに目が覚める。水を一杯飲み部屋の窓から朝のエンジェルロードを観る。瀬戸内の海は、今日も穏やかで美しい。

朝飯前に温泉に浸かり、昨日のアルコールを体から飛ばす。朝飯を食べ部屋で少しダラダラしてからホテルを出る。レンタカーを借り、まずオリーブ園に向かう。オリーブが茂る並木道を静かに歩く。時間がゆっくり流れ、空気もおいしい。この季節のみオリーブの新漬けが味わえるので土産屋で買ってみる。

次に寒霞渓に向かう。映画「八日目の蝉」で希和子と薫が「きれいなものを全部見ようね」と誓い合ったシーンを撮影した鷹取展望台から海を眺める。同行者のBとUは映画を観たが、俺とSは観ていないので話を聞いても良くわからんが、確かに綺麗だ。右を眺めると山は色付いている。ここに来ると小豆島の大きさが分かる。

昼飯の時間になったので、ANAの機内誌でチェックした坂出港にある「大阪屋」へ。

Bは昨日呑み過ぎたせいで胃痛状態。昼飯は断念し車の中で寝ている。
店の外も中もローカル色一杯で島に来た感を楽しめる。沢山あるメニューの中から小豆島名物のひしお丼を選び、更に魚をガッツリ食べたいので刺し盛も頼む。料理を待っている間に「亀の手」なる奇怪な食材が気になり追加注文。島の刺身は美味いに決まっているが、新鮮でコリコリだ。亀の手も塩味が効いて日本酒が合いそうだが、今晩のためにここはガマンする。


腹を満たし、次は二十四の瞳映画村へ。ここの雰囲気は写真で感じて欲しいので解説は省略。






次は、希和子が警察に捕まり薫と別れる最も泣ける(らしい)シーンを撮影した福田港へ。成人した薫役の井上真央のコメントが映画村に飾ってあったが、福田港の印象が強いらしい。このコメントの影響で俺は違う世界線に移ったようだ。言葉数が少なくなる。福田港に着く。場末の港感を感じる。何かこの雰囲気には弱い。原作では、草壁港だったらしいが、映画では福田港を選んだ理由が解る。暫く佇む俺は絵になっていた。

日も弱くなり、最後の目的地、中山の千枚田へ。ここがナビでも案内できない難所で、大いに迷いながらようやく到着。何とも言えない情景だ。ここも映画で重要なシーンを撮影したらしい。映画を観てから来るべきだった。

小豆島には、観光名所はまだまだ沢山あるが次回に残す。この島には再訪するだけの魅力がある。土庄港から高松港へ。高速船に乗り僅か30分で到着。高松は大都会に見える。元の世界線に戻る。今日の宿は、高松の夜を楽しむため安ビジネスホテル。ホテルで少し休み、高松に住んでいた人から薦められた居酒屋「歓」へGO!

瀬戸内の海の幸を堪能するべく、刺身をどんどん頼む。
最初の刺し盛。穴子の刺身とオリーブハマチが美味い。オリーブハマチとは、オリーブ葉粉末を加えたエサを、2週間以上与えた養殖ハマチ。旨味のある脂が口に広がり、後を引くうまさに感動する。中でも秋から冬にかけてのオリーブハマチは、一番脂がのり、「奇跡の味」なんだそうだ。

次に今日一番のヒット、鯖のタタキ。あぶった鯖と沢山の薬味、甘い醤油の相性が絶妙で、この辺から体たらく4人の脳みそが溶け始める。日本酒もガンガン頼む。

そして最初に感動したオリーブハマチを再度頼む。一回目の感動は無くなる。鰹のタタキは普通かな。

終盤に近づき、店の水槽で泳いでいた馬面ハギをさばいてもらう。店の人によると、丸ハギより馬面の方が身の味は落ちるが、肝の量が断然多いため、酒呑み受けするとのこと。正直に身の味は劣ると説明するところに信頼がおける。自信があるのだろう。肝を醤油に溶かし身を付けてすする。うめぇー。脳みそが耳の穴から出てきそうだ。

うー、これだけの刺身は東京では味わえない。他にもさんざ喰って、日本酒をガンガン呑んで会計は一人7,000円ほど。大満足。


らーめんを食べるため、少し散歩して腹をすかせる作戦に出る。高松の飲み屋街はとても広く、地方都市とは思えない。これだけ呑み屋が充実しているなら移住するのもイイと思い始める。1時間ほど歩いた後、〆の徳島らーめん。徳島らーめんは、生卵を入れるのが特徴。豚骨だが円やかで、なかなかうまい。

体たらく旅の2日目が終了。